巡回点検業務とは?工場・設備の点検業務を効率化する方法を紹介

工場では、設備・機械の定期的な点検業務が必要です。人手不足や働き手の高齢化が顕著な現在、巡回点検業務の業務負担が課題です。この記事では、巡回点検業務とは何か、効率化の方法をご紹介します。

  • 2024/12/18 公開

目次

  1. 巡回点検とは、どんな業務?
    1. 巡回点検業務のDX
  2. 巡回点検業務のよくある課題と解決策の例
    1. <課題①:非効率な巡回点検業務>
    2. <課題②:記録作業の煩雑さ>
    3. <課題③:点検結果報告業務の煩雑さ>
  3. 人手による巡回・点検業務の課題
    1. <アナログメーターの読み取りに時間と労力がかかる>
    2. <点検データの報告が大変>
    3. <データの確認・承認・分析に労力がかかる>
    4. <人的ミス・ばらつきの発生>
  4. 巡回点検業務、スマートフォンを使って効率化
    1. 点検業務のデジタル化で期待できる効果
  5. (まとめ)


巡回点検とは、どんな業務?

巡回点検とは、工場施設や建物などを定期的に巡回し、設備や機械の状態を確認・点検する仕事です。設備や機械が問題なく動作しているか(動作するか)を確認することで、常に工場施設や建物の状態を把握します。早期に問題を発見して対応することで、事故を未然に防ぎ、安全に施設運用ができます。巡回点検の仕事は特に、規模の大きな工場や施設でなくてはならない重要な業務です。


◾️ 巡回点検業務のDX

少子高齢化に伴う労働人口の減少に伴い、企業の働き手不足が深刻化する中、自社の工場内で設備や機械の点検業務に多くの労力を要している現場もあるのではないでしょうか?
点検業務においては、作業員の経験やノウハウに依存し、新しい人材が育ちにくい課題もあります。
近年、AI/IoTの進展に伴って、巡回点検業務においても業務DXが広がりつつあります。巡回点検・遠隔監視のサービスを導入することで、設備や機械の巡回点検時の目視点検、紙への記入作業の業務が、スマートフォンのアプリを活用したり、固定カメラで遠隔監視して自動化したりすることで、点検業務の負担を格段に減らすことができます。
また、点検結果は数値と写真でデジタル保存し、異常値が発見された場合は、管理者に即座に通知する仕組みを作ることができるため、ヒューマンエラーを防止し、記録データの信頼性が向上します。
本コラムでは、人手による巡回点検業務の課題や効率化について解説します。



巡回点検業務のよくある課題と解決策の例

まずは、巡回点検業務で想定されるよくある課題と、解決策に関して例示します。


◾️ <課題①:巡回点検業務の業務負担とリスク>

工場施設や建物を巡回し、複数種類のメーターを目視点検するのは負担が大きいです。また、1日に何度も目視点検を続けることで、特に夕方以降は集中力や体力が削がれます。目視点検によるヒューマンエラーや、高所・暗所などの危険を伴う場所の巡回点検業務の安全管理にもリスクを感じます。

<解決策>

カメラ/スマホを活用した点検業務や、遠隔点検(遠隔監視)を視野に入れてみませんか?業務の効率化に繋がります。


◾️ <課題②:記録作業の煩雑さとヒューマンエラー>

巡回点検結果を紙のチェックシートを使って記録し、その記録を事務所に戻って電子化する作業を煩雑に感じます。また、電子化する際に筆記で記録された数値の読み間違いが発生したり、紙のチェックシートを紛失させたり屋外の作業で濡れたりする等、ヒューマンエラーのリスクが懸念されます。

<解決策>

デジタル化し、スマホ等を活用して点検と同時に記録することで、その結果を即座に関係者に共有することで、記録作業の煩雑さや共有漏れを解消します。


◾️ <課題③:点検結果報告業務や管理業務の大変さ>

点検結果や記録を一元管理したいと思っている一方で、点検チェックシートの保管が厳格に出来ていなかったり、チェックシートの記録作業、報告書作成に多くの時間を要したりと点検業務は管理者も大変です。

<解決策>

 巡回点検業務のDXを始める際は、点検のチェックシートや報告書のペーパレス化も同時に進めましょう。



人手による巡回・点検業務の課題

工場内の設備・機械の巡回点検業務は、正常な稼働状況を維持したり、トラブルや不具合などを未然に防いだりするために欠かせません。
なかでもアナログメーターなどの計器類のチェックは、人による目視でのチェックが重要なため、点検者の負荷も大きくなりがちです。
目視でのチェックに加え、紙面のチェックシートの使用などのアナログな方法で点検・記録管理している場合には、以下の課題が発生します。


◾️ <アナログメーターの読み取りに時間と労力がかかる>

工場内のあらゆる設備・機械のアナログメーターなどの計器類を目視で読み取る場合、時間と労力がかかります。工場など製造現場では、多くの設備・機械のチェックが必要であり、工場内の移動距離・時間など、巡回業務の負担が大きいです。


◾️ <点検データの報告が大変>

紙面のチェックシートを使って点検の記録をしている場合、データの読み取り後にシステムへの入力作業が発生します。また、点検時のデータを現場に反映するまでに、タイムラグが発生するため、設備異常が発生した場合に直ぐに対応できないことがあります。
特に、生産ストップや故障に繋がるリスクもある製造業では、点検結果を管理部門(管理者)にリアルタイムに伝達することが求められます。


◾️ <データの確認・承認・分析に労力がかかる>

工場内の巡回点検業務では、膨大な量の点検データを確認・承認して分析をします。しかし、これらの作業を人手で行う場合、多大な時間と労力が発生します。管理者に業務負荷がかかることで、工場全体の生産性の低下を招く可能性があります。


◾️ <人的ミス・ばらつきの発生>

目視で設備・機械を点検する場合、チェックシートへの記入ミスやシステムへの入力ミスが発生しやすくなることも課題の1つです。さらに、作業者によって記録の取り方や精度にばらつきが生じた場合、点検データの整合性が取れずに正しいデータ分析ができなくなる可能性があります。



巡回点検業務は、スマートフォンアプリを使って効率化

人手による巡回点検業務は時間や労力を要するほか、人的ミスが発生しやすくデータの整合性を確保しにくいなどの課題があります。こうした課題を解決するためには、スマートフォンやタブレットを使っての巡回点検業務の効率化が有効です。

既存の設備・機器にスマートフォンのカメラを使って読み取ることで、目視・手書きによる点検業務が不要となり、自動でデータ化が可能です。工事も一切不要なため、設備機器を停止することなく導入できます。


◾️ 点検業務のデジタル化で期待できる効果

  1. 巡回点検業務を省人化できる

    アナログメーターの読み取りを自動化できます。
    点検者が目視・手書きで点検する必要がなくなります。点検業務にかかる工数・労力を削減できるため、現場の省人化が可能です。

  2. トラブル発生前に対処できる

    不具合や故障をすばやく検知して対処することが可能です。不良品の発生や生産ラインの停止を防げるようになります。

  3. 点検データ管理の負荷を軽減できる

    紙面の点検報告書を手渡しする必要がありません。管理者はパソコンから確認・承認できるため、点検にかかる時間・労力を削減できます。点検にかかる一連の業務を効率化することで、管理者の負荷軽減にもつながります。

  4. 点検作業の標準化により品質向上につながる

    巡回点検業務をデジタル化することで、点検データを手書きで転記したり、システムに手入力したりといった作業が不要になるため人的ミスの削減が可能です。

    また、入力箇所や記録方法にばらつきが生じるのを防ぎ、点検業務を標準化できるメリットもあります。正確なデータを用いて分析できるため、故障・不具合の防止に向けた適切な対策を講じて生産品質の向上が期待できます。



まとめ

アナログな巡回点検業務は、工場内の巡回や管理者による確認・承認業務に負荷がかかり、ヒューマンエラーが発生しやすくなります。点検の結果や記録をリアルタイムに把握できないことから、異常や不具合が発覚した際に即座に対応できないところも課題です。
巡回点検業務をデジタル・DX化することで、設備・機械の巡回点検を効率化して、現場の省人化、管理業務にかかる負荷の軽減などが期待できます。また、点検業務の精度を高めて正確なデータ分析を行うことでトラブルの早期発見にも役立てられます。

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この記事の筆者 WIZIoT(ウィジオ)遠隔監視
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